黄色いハンカチ/白浜桟橋の光景


 この黄色いハンカチを掲げている場所は、元々は諫早湾内の漁船の船着き場だった白浜桟橋という場所です。写真を横切っている川は諫早市街から流れている本明川の河口部で、現在は閉め切られてできた調整池の北部側の水路、その水路の向こうが造成中の干拓地です。つまり閉め切り前ならば、この黄色いハンカチの向こう側には、見渡す限りの干潟が広がっていたことになります。さらにそのはるか向こうの山が、島原の雲仙普賢岳です。

 映画「黄色いハンカチ」(黄色いリボン)では、黄色いハンカチは刑期を終えて帰ってくる男に、恋人が心変わりしていないことを表す印でした。白浜桟橋での黄色いハンカチは、いつか帰ってくる干潟の生きものたちに、私たち人間の反省と、干潟回復への変わらぬ思いを証すものとして、ボロボロになるまで掲げ続けていきたいと思います。

 全国からメッセージ入りのハンカチをお送りいただいたみなさま、どうもありがとうございました。(諫早干潟緊急救済東京事務所・矢嶋)